近年、セキュリティを取り巻く状況は大きく変わりました。
ここでは、現在主流のウイルスには、どんな種類があり、
どのように使われることが多いのかなどを案内します。
感染防止の一助になれば幸いです。
目的は金銭?手段は多種多様?
近年の最も大きな傾向としては、ウイルスが作られる目的の変化です。
一言で言えば、金銭目的。
例えば、消えたファイルを元に戻すために金銭要求するのが主流だそうです。
また感染を大きく広げることよりも、逆に感染に気付かせないようにして
より多くの個人情報を盗み続けることに主要な点です。
さらに、ウイルスの対象はパソコンだけでなく、スマートフォン、タブレッドにも広がり、
手段として多様化しています。
2020年に映画化された志駕晃デビュー作「スマホを落としただけなのに」は、
SNS時代を代表する一作として映画化。 読者からは「怖すぎる!」「もうスマホは落とさない・・・」
マルウェアについて
そうした状況に伴い、最近では、ウイルスに代えてマルウェアという言葉もよく使われるようになりました。
マルウェア(Malware)とは、不正かつ有害な動作を行う意図で作成された悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称。
その背景には、他のプログラムに寄生して感染を広げるような多種多様なウイルスが作られてくる状況。
ウイルスの細分化、連携
ウイルスの種類は一気に増え、使われ方も機能や役割が細分化したものが多くなりました。
インターネットが出始めた頃はウイルスの種類として、ウイルス、トロイの木馬、ワームの分類のみでした。
それが近年では、ウイルスの種類は下のよう多様に及んでいます。
ウイルスの種類
ウイルス
他のプログラムに寄生して、そのプログラムの動作を妨げたり、ユーザの意図に反する、有害な作用を及ぼすためのプログラムで、感染機能や自己拡散機能を持つ
トロイの木馬
ユーザの意図に反し、攻撃者の意図する動作を侵入先のコンピュータで秘密裏に行うプログラム
ワーム
独立のファイルで、他のプログラムの動作を妨げたり、ユーザの意図に反する、有害な作用を及ぼすためのプログラムで、感染機能や自己拡散機能を持つ
スパイウェア
感染したパソコンの内部情報を外部に勝手に送信する
キーロガー
ユーザのキーボード操作をそのまま外部に送信する。スパイウェアの一種
バックドア
攻撃者が侵入するためのネットワーク上の裏口を開ける
ボット
攻撃者からの指令により、他のコンピュータやネットワークへの攻撃や、サーバからのファイルの盗み出しなど有害な動作を行うプログラム
他にも以下がある
アドウェア
ランサムウェア
バンキングマルウェア
ファイルレスマルウェア
エクスプロイト
ルートキット
ダウンローダー
ドロッパー