DNSレコードとは、ドメイン名とそれに関連する情報(主にIPアドレスなど)を紐付けるデータのことです。DNS(Domain Name System)は、インターネット上でドメイン名とIPアドレスを対応させる仕組みであり、DNSレコードはその仕組みを支える重要な情報の一部です。
DNSレコード
こんな方に最適
- 自社でWebサーバーやメールサーバーを運営しているがDNSサーバーは持っていない。
- 1つのドメイン名で、サブドメイン毎に異なるコンテンツを運営したい。
例)
http://www.abc.co.jp 会社案内のページ
http://shop.abc.co.jp ショッピングサイト
http://blog.abc.co.jp 社長ブログのページ - サーバーの障害が発生したので、急遽別のサーバーへ切り替えたい。
- ホームページとメールは別のレンタルサーバーで使い分けたい。(外部DNSの利用を許可しているサービスのみ。)
- 独自ドメインでGoogle AppsやGmailを使いたい。
- 独自ドメインでMSNメールやメッセンジャーを使いたい。
- 独自ドメインでブログサービスを使いたい。
- 独自ドメインでCMSツールを使いたい。
- 固定IPアドレスを持っていないが、動的IPアドレスで自社(自宅)サーバーを使いたい。(ダイナミックDNS)。
代表的なDNSレコードの種類と役割
種類 | 役割 | 例 |
---|---|---|
Aレコード | ドメイン名 → IPv4アドレスの対応 | example.com → 192.0.2.1 |
AAAAレコード | ドメイン名 → IPv6アドレスの対応 | example.com → 2001:db8::1 |
CNAMEレコード | ドメイン名の別名(エイリアス)設定 | www.example.com → example.com |
MXレコード | メールサーバーの指定 | example.com → mail.example.com (優先度あり) |
TXTレコード | 任意の文字列情報を設定(SPFやGoogle Search Console認証などに使用) | v=spf1 include:example.com ~all |
NSレコード | このドメインを管理するネームサーバーの指定 | example.com → ns1.example.net |
SRVレコード | 特定サービスの提供先情報 | 通話やチャット系(例: _sip._tcp.example.com )などに使用 |
PTRレコード | IPアドレス → ドメイン名の逆引き(主にメール送信者の正当性チェックに使われる) | 192.0.2.1 → example.com |
DNSレコードの例(Aレコード)css
ドメイン名 | class | タイプ | データ |
example.com. | IN | A | 192.0.2.1 |
これは「example.com
というドメイン名は 192.0.2.1
というIPアドレスに対応しています」という意味です。
よくある用途
- ウェブサイト公開のためにドメインをサーバーのIPに結びつける
- メールの送受信に必要なサーバーを指定する
- Google WorkspaceやMicrosoft 365のドメイン所有確認
- サブドメインのリダイレクトや別サーバー管理