ドメイン移管とサーバー移転はウェブサイトの運用において重要な作業です。両者は混同されがちですが、それぞれ異なる手順と注意点があります。以下に、両方の手順をわかりやすく解説します。
ドメイン移管の手順とサーバー移転の手順
ドメイン移管(ドメインの管理会社を変える)
現在のドメイン管理会社で確認・準備
- ドメインのロック(移管制限)を解除
- **AuthCode(認証コード / EPPコード)**を取得
- ドメインのWHOIS情報が正しいか確認(特にメールアドレス)
- ドメインが60日以内に取得または移管されていないことを確認(ICANNのルール)
新しいドメイン管理会社で手続き開始
- 新しいレジストラで「ドメイン移管申請」を行う
- 認証コード(AuthCode)を入力
- 移管費用を支払う(多くの場合は1年の更新費用が含まれる)
承認メール対応
- 登録情報のメールアドレスに承認メールが届く
- 内容を確認し、移管を承認
移管完了
- 通常、数日〜1週間以内に完了
- 完了後、新しいレジストラの管理画面からドメインを管理可能に
サーバー移転(Webサイトのホスティング先を変える)
移転先のサーバーを準備
- 新しいホスティング会社と契約
- 必要なスペック、PHPバージョン、データベースなどを確認
Webサイトデータのバックアップ
- Webサイトのファイル(HTML、PHP、画像など)
- **データベース(MySQLなど)**のエクスポート
- WordPressなら、All-in-One WP MigrationやUpdraftPlusなどのプラグインが便利
データの移行
- 新サーバーにファイルをアップロード
- データベースをインポート
- 必要に応じて設定ファイル(wp-config.php など)を編集
動作確認(ドメインをまだ切り替えない段階)
- hostsファイルを一時的に書き換えるなどして、新サーバー上で動作確認
- 不具合がないかチェック
DNSの切り替え(ネームサーバーの変更)
- ドメイン管理会社で、ネームサーバーを新しいサーバーのものに変更
- 例:
ns1.examplehosting.com
,ns2.examplehosting.com
- 例:
- 反映までに最大で24〜72時間
完全移行の確認
- DNSが新サーバーに切り替わっているか確認
- メールなど他のサービスへの影響も確認
古いサーバーの解約(余裕をもって)
- 数日〜1週間程度様子を見て問題なければ解約
注意点
- SSL証明書もサーバー移転と同時に再設定が必要
- メールサーバーも同じドメインを使っている場合は設定変更が必要
- サイトがダウンしないよう、DNS切替前後はアクセスログや不具合に注意
ご希望であれば、具体的なドメイン会社(例:お名前.com → Xserverなど)やサーバー環境(WordPress、静的サイトなど)に応じた手順も提供できます。