制作会社視点で考えるWordPressテーマ・プラグイン選定の注意点
WordPress制作におけるトラブルの多くは、
「納品時ではなく、納品後」に発生します。
制作会社として重要なのは、
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作れること
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見た目が良いこと
以上に、
「数年後もトラブルなく運用できるか」 です。
1. 制作会社が特に注意すべき“WordPress特有のリスク”
① クライアントは「更新する」
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自動更新をONにする
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管理画面から勝手にプラグインを入れる
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相談なくテーマを触る
「触られる前提」で設計しないと事故る
② トラブル時、最初に連絡が来るのは制作会社
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表示崩れ
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管理画面に入れない
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何が原因かわからない
責任の所在は曖昧でも、矢面に立つのは制作会社
2. テーマ選定における制作会社視点の基準
① カスタマイズ前提のテーマを選ぶ
制作会社向けの安全なテーマ条件
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子テーマ運用が前提
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functions.phpが整理されている
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独自機能が少ない(盛り込みすぎない)
避けたいテーマ
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「これ1つで全部できます」系
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テーマ内にSEO・キャッシュ・フォームが内包されている
保守不能になりやすい
② 「将来捨てられるテーマ」を選ぶ
良いテーマとは、
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ショートコード依存が少ない
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Gutenberg標準ブロック中心
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独自投稿タイプの乱用がない
「乗り換え可能性」は必須評価項目
③ 国内外の“継続実績”を見る
制作会社ならここまで見たい
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開発会社の実体があるか
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過去2〜3年の更新履歴
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メジャーアップデート時の対応スピード
個人開発テーマは保守契約がある場合のみ可
3. プラグイン選定でやりがちな失敗
① 機能を「プラグインで盛りすぎる」
ありがち構成
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多機能テーマ
+ 多機能SEO
+ 多機能キャッシュ
トラブル製造マシン
制作会社視点では:
✔ コア機能はテーマ
✔ 拡張機能は最小限プラグイン
② テーマ専用プラグインに依存する
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テーマを変えた瞬間に機能消失
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クライアントが勝手に無効化
責任範囲が説明しづらい
③ 保守契約前提の構成にしてしまう
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「保守に入らないと更新不可」
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ブラックボックス化
信頼を失いやす。 契約終了後にトラブル化しやすい
4. 制作フェーズで必ずやるべき設計ルール
① プラグイン構成を「設計書」に残す
最低限これ
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プラグイン名
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役割
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削除してはいけない理由
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代替候補
属人化を防ぐ
② クライアント操作を制限する
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管理者権限を渡さない
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編集者ロールを適切に設定
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更新操作は制作会社 or マニュアル化
事故防止はUX設計
③ 「触ると壊れる箇所」を明示
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更新注意点
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追加NGプラグイン例
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勝手に触った場合の免責範囲
トラブル時の関係悪化を防ぐ
5. 納品後トラブルを減らす運用ルール
① 更新ポリシーを明文化
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WordPress本体:確認後更新
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テーマ/プラグイン:段階更新
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大型アップデート時の対応範囲
見積もりにも影響する重要項目
② バックアップと復旧手順を共有
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自動バックアップの有無
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復元可能範囲
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復旧にかかる時間目安
「最悪どうなるか」を事前に伝える
③ 保守契約の価値を“予防”で伝える
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壊れてから直す → 高い
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壊さない → 安い
6. 制作会社向けまとめ(超重要)
制作会社が選ぶべき構成は
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✔ 流行りより「枯れた技術」
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✔ 多機能より「分離設計」
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✔ 便利さより「説明可能性」
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✔ 作りやすさより「引き継ぎやすさ」
ひとことで言うと
「クライアントが触っても、壊れにくい設計」
これが制作会社視点の正解です。













